先輩移住者の声

津川正隆さん(1979年生まれ)、香代子さん(1980年生まれ)

津川正隆さん (1979年生まれ)

移住時期:2014年

職業
正隆さん  移住前:季節雇用の蔵人⇒移住後:正規雇用の蔵人
香代子さん 移住前:旅行代理店⇒移住後:神石高原町観光協会職員
住まい
2014年:油木の町営住宅⇒2015年奥さんの広島移住を機に空き家バンクを利用して築35年一軒家
家族構成
夫婦水入らず
津川正隆さん(1979年生まれ)、香代子さん(1980年生まれ)

いかにも職人という風貌で出身が長崎という九州男児のご主人正隆さんは、神石高原町が誇る酒蔵「三輪酒造」の蔵人さん。一方、奥様の香代子さんは出身が秋田と聞いて納得の色白秋田美人で、神石高原町観光協会の職員さん。お二人とも全く神石高原町からは遥かに離れた地で生まれながら、今では神石高原町に欠かせないお仕事を担われているご夫婦。どんな馴れ初めだったのか冒頭から興味津々のインタビューでした。


正隆さんは酒好きが高じて20代で蔵人を目指し、西条の酒類総合研究所の門を叩いたのが広島とのご縁の始まり。ただ、すんなりと広島に根を下ろすわけではなく、酒類総合研究所の上級コースで知り合った秋田の酒造会社の社長と意気投合し、お世話になることに。その当時出会ったのが奥様の香代子さんですが、当時の関係は友人止まりで結婚の「け」の字の雰囲気も無かったとか。
その香代子さんは、大学で外国語を学んで卒業後こちらは旅行好きが高じて1年間ワーキングホリデーを利用して南半球のニュージーランドへ。日本人の観光受け入れも盛んで英語の勉強もできると一念発起の武者修行でした。
帰国後は旅行代理店に勤務し、大好きな旅行と携わる仕事に没頭する頃に正隆さんと友人の一人として出会います。

その後、正隆さんは秋田の観光農園に転職。酒造りが恋しくなった頃、こちらも西条の酒類総合研究所で出会った三輪酒造の三輪社長に声をかけられ神石高原町へ。元々広島の米感の強い日本酒が大好きだった正隆さん、縁も所縁もない土地でも全然不安はなかったそうです。


神石高原町は、少子化対策&移住促進の一環で町を上げて婚活イベントを頻繁に行っていて、30代独身真っただ中の正隆さんも婚活パーティーへは何度か参加したのですがナカナカ思うように行かず・・・。そんな時になぜかふと浮かんだのが秋田で友人止まりの関係だった香代子さんでした。そして秋田を訪れた際にナント「交際0か月で、いきなりプロポーズ作戦」を慣行するという大胆な行動に出た正隆さん。また、それを抵抗なく受けてホントに結婚しまう香代子さん。予想だにしない超レアケースな展開にインタビュアーも思わず舞い上がってしまいました。
とは言え、あまりにも急すぎる展開に一旦神石高原町に一人で戻った正隆さんは、半年間遠距離で過ごした後、晴れて香代子さんを呼び寄せて新婚生活がスタート。
香代子さんも旅行代理店での勤務経験を評価されて、神石高原町観光協会のスタッフに非正規採用され、その後トントン拍子に正規雇用され、今では欠かせない戦力として期待される立場に・・・。


また、新婚生活のスタートを機に町営住宅から「空き家バンク」の制度を利用して新居探しもスタート。数ある空き家の中から築35年だけど、水廻りはリフォーム済みの一軒家に引っ越しすることに。実は神石高原町は移住から5年以内にリフォームをしたら掛かった費用の半額を50万円を上限に補助してもらえる制度があり、これを活用してDIYリフォームを徐々にやるのも楽しみの一つ。更に神石高原町には「新婚定住祝い金」制度もあって神石高原町内だけで使える「こうげん通貨」も10万円分GET!津川夫妻は神石高原町の定住促進制度を本当に上手に活用されて、新生活をスタートしたモデルケースのようなご夫婦。この世知辛い世の中で本当にありがたい制度ですので、これから移住を考えられている方はぜひ頭に入れて検討されたらと津川夫妻。


そんなお二人に、神石高原町の暮らしについてお聞きすると・・・。まずは「食べ物と水が抜群に美味しい!」中山間地ならではの寒暖差で野菜も味が濃く米も甘みを増すから、特に米は秋田に負けないくらい美味しいと高評価。野菜はご近所から頂いたり自給できるから非常に安くつくとも。そして、美味しい食材をたくさん食べて新婚太りかと思いきや、飲み歩く繁華街もないし、お二人とも野菜中心の和食生活で逆に10㎏痩せたと驚きの報告。
確かに食に関してはいい事づくめですが、正直ネガティブな面は少なからずあると正直なご意見もいただきました。

1.都市部まで1時間弱かかり、公共交通機関のバスの本数も少ないので、アクセスが不便。

2.地域の繋がりが濃く知らない人が居ないコミュニティーなので、都市部よりもプライバシーの壁が薄い。
3.祭り等の行事や消防団・青年団に引き込まれるので、人付き合いやお酒の席が苦手な人は辛い。

とは言え、メリットもそれ以上に多いと感じてるお二人。例えば環境的には…

1.都会では経験できないような雪遊びや川遊びができる地理的に魅力のある自然環境
2.ご近所で野菜や食材を融通し合うような、助け合いの関係が残る生活環境

しかし、そんな環境を活かすも活かさないも、移住してくる人達次第だと正隆さんからのアドバイス。
都会が嫌で逃げて来ただけの人やスローライフを求めて来ただけの人は危険。都会に比べて冬の寒さは厳しいし、過酷な自然と隣り合わせであることを自覚しないと生きていけない。
まず仕事と暮らしの明確なビジョンを持って来ないと田舎暮らしは続かないし、ワーキングプアになってしまって、結局リタイアすることになると・・・。
田舎暮らしの良さも悪さも受け入れた上で、ビジョンを持って移住を目指す方なら神石高原町は津川夫妻のように移住者を暖かく迎えてくれる環境をご提供できる自治体なのだと痛感したインタビューでした。

お二人の馴れ初めからの奇想天外なストーリーから始まり、最後は今後の移住者に参考になるご意見もいただけたインタビューとなりました。