先輩移住者の声

池本 光恵さん

池本 光恵 さん

移住時期:2021年

職業
バルーンアーティストとして、誕生日や結婚式用のギフトをオーダーメイドで制作したり、デパートやイベントなどの会場装飾をするほか、『バルーンショップpokomoko』として数々のイベントに出店。
住まい
一戸建ての中古住宅を購入し、リノベーション
家族構成
ご主人とお子さん、光恵さんのお母様の5人暮らし
池本 光恵さん

人とのご縁でたどり着いた理想の土地

ご主人の実家がある福山市神辺町でバルーンショップをオープンしようと準備していた矢先、コロナ禍に突入。イベントなどの仕事がなくなってしまった池本さんは、畑仕事を始めたことで、「田舎で暮らしたい」という想いを抱くようになったそう。イメージしたのは、豊かな自然に囲まれ、大きな犬が飼える庭や畑ができる土地がある場所。

イベント出店でなじみのあった神石高原町を候補に、空き家バンクや不動産情報などをチェックしても、なかなか理想の物件には巡り会えません。

そんな中、現在の自宅に近い場所で回覧板を持って歩いていた地元の人に声をかけた池本さん。
「この辺に空き土地がないか尋ねたら、1カ所あるよと不動産屋さんを教えてくれました」。

出会ったのは、大きな犬や畑仕事にもピッタリな広い土地に建つ築19年の山小屋風の中古住宅。

持ち主である業者は3区画に分割して販売するつもりだったそうですが、イベントで池本さんのバルーンを購入したことがあったことに縁を感じ、「応援したいから土地全部付けてあげる!」とまとめて購入することができたそうです。

補助金を活用し中古物件をリノベーション

福山市内を離れることに反対だったご主人と当時小学5年生だった双子の息子さんを説得し、2020年に神石高原町の中古物件を購入。「家を建てるならこの人」と決めていた福山市の建築士に依頼し、元々あった家具や建具を生かしながら、木の温もりあふれる空間へとリノベーションしました。大きな窓の向こうには木々が茂り、春には満開の桜が楽しめます。

リノベーションには「子育て応援住宅等取得支援事業補助金」「空き家及び住宅改修補助金」「薪・ペレットストーブ等購入補助事業(2026年度から廃止)」といった補助金を活用。その他にも「子育て支援小中学校入学祝い金」があり、子育て世帯にうれしい制度が充実しているのも神石高原町に移住して良かったポイントだと教えてくれました。

不便さは多少あるものの、ほとんどの買い物は道の駅で事足りるし、福山市街地まで車で3040分。息子さんたちは福山市内の中高一貫校に通い、福山市内へと通勤するご主人が車で送迎しているそうです。

「主人も息子たちも虫が嫌いなので、田舎暮らしには抵抗があったみたいですけど、雑音がなく静かなのでリラックスできるみたい。主人はバイクが好きなので、山道を走ったりとけっこう楽しんでいますよ。ただ、雪道は危険なので車は四駆が必須!」と話します。

ご近所付き合いも良好で、町内の班で定期的に草刈りをしたり、近隣に暮らす数軒の家族で食事会をすることも。近過ぎず遠過ぎない、ほどよい距離感が魅力的なようです。

静かな環境だからマイペースに作業ができる

福山に住んでいたときはバルーンショップをかまえていましたが、現在は自宅のリビングで作業をしている池本さん。「お客さんと店頭で世間話をする機会が減ったのは寂しいけど、自分のペースで仕事ができています。感覚が研ぎ澄まされて、バルーンのデザインもおりてきやすい気がする。マイナスのことはあまり考えない性格なので、できることをしようと思っています。神石に来てから感覚がより自由になったかも」と言います。

神石をはじめ、福山や尾道のイベントに出店するほか、バルーンの技術を学ぶために東京へ出かけるなど積極的に活動。いつの日か、広い庭にバルーン小屋を建て、お気に入りの絵本やおやつを並べて、人と人とがつながるコミュニケーションの場を作るのが目標です。

季節の流れを大切にした豊かで丁寧な暮らし

コロナ禍で時間にゆとりがあったときに畑仕事に夢中になった池本さんは、庭の片隅で野菜を育てています。カブ、ルッコラ、ニンジン、キャベツ、イチゴといった野菜や果物がずらり。肥料や農薬を使用しない自然農にこだわっており、自宅の敷地内を“食べられる庭”にすることを目指しているそう。

「畑仕事は本当に面白くて飽きない!一生の遊びを見つけました(笑)。たとえ便利じゃなくても、本当に良いものを選びたいし、季節を感じながら丁寧に暮らしたい。子どもたちにも農業や薪割りを体験して、生きる力を身につけてほしい」と池本さん。

春には山菜を摘み、夏には梅仕事、秋には栗を拾って干し柿を吊るす。そして、雪深い冬は、冬眠する動物たちを見習って何もしない時間を楽しむ。幼い頃から自然が大好きで、森での暮らしに憧れていたという池本さんは、季節の移ろいが身近に感じられる神石高原町ならではの魅力を満喫しています。

自然から得られるインスピレーションが良い影響を与え、仕事の幅もゆるやかに拡大。池本さんが身の回りの一つひとつを大切にしながら丁寧に紡いでいく暮らしは、これからもっと豊かで色鮮やかになっていきそうです。