先輩移住者の声

門田茜さん(1994年生まれ)

門田茜さん (1994年生まれ)

移住時期:2017年

職業
移住前:福山市から神石高原町のNPO法人に勤務⇒移住後:自宅の車庫スペースを改装して、こんにゃくを使った商品の販売店経営
住まい
2017年移住のタイミングで古民家を購入し、町の助成金を活用し自宅と店舗を改装
家族構成
ご主人とお子さんの三人暮らし
門田茜さん(1994年生まれ)

三重県出身の門田さんは高校卒業後一旦介護職に就くものの、専門学校で犬に特化したセラピーを学びます。しかし、三重県近辺には学んだことを活かせる就職先がなかったため、神石高原町で災害救助犬育成や殺処分ゼロに向けて取り組むNPO法人に勤務することに。そこで神石高原町で名産のこんにゃく生産会社にお勤めの16歳年上のご主人と出会い結婚に至ります。

結婚当初は福山市内に住まいを構え、ご主人も神石高原町に通勤していたとのこと。しかし、ご長男を出産後しばらくして介護ヘルパーとして働き始めたら、保育園の保育料の高さに愕然。これをきっかけに、ご主人の通勤の負担も少なく子育てのサポート体制が充実している神石高原町への移住を検討します。

すると、ちょうど程よい古民家が見つかり移住を決断。早速、神石高原町の定住支援の「住宅取得」「住宅リフォーム」「薪ストーブ設置」の3つの助成制度を活用し、街中では到底信じられない予算で、2階建をあえて吹き抜けにした神石高原町の地元材をふんだんに使用したリビングに薪ストーブがドンと鎮座する新居も完成。圧迫感のある家で子育てしたくなかった門田さんにとって理想の環境での新生活がスタートしました。
「神石高原町は標高も高く寒いから、11月くらいから4月までは薪ストーブが大活躍。真冬でも家の中は半袖で過ごせるくらい暖かいんです!」と門田さん。また、「薪割りは大変なので、ご近所に薪割り機を借してもらってどうにかなっています。」とも言われていました。

移住して少し落ち着いた頃、門田さんは手作りこんにゃく商品販売のお店「AIQON STORE(アイコンストア)」をOPENします。
文字通り「アイコン」は「愛してこんにゃく」の略。ご主人が会社で作られている和玉の在来種の生芋を活用し、こんにゃくのヘルシーさと美味しさをもっと知ってもらおうと立ち上げられたお店です。
元々あった車庫部分を活用し、自分達でやれることはDIYし、プロに任せるところはプロに仕上げてもらって完成した店舗は、手作り感がありながらナカナカの出来栄え。今回も神石高原町の助成金を上手に使い、更に元々水廻りが付いていたお陰で比較的安く仕上げることができたそうです。

主なメニューは、「田舎こんにゃく」の玉と「こんにゃくメンチカツ」と「こんにゃくジェラート」。玉こんにゃくを刺身状にカットしてその場で食べる「刺しこん」も人気です。
「最近は、JAの産直市にも提供し売り上げも右肩上がり。今後はもっと商品を増やしたい!」と意気揚々で頼もしい。
オープンから1年が過ぎた現在、福山や広島からも週末にはわざわざ訪問してくれるお客さんも増えてきた様子。ご近所さんも気にかけてくれていて、定期的に購入して帰ってくれる方も少なくないとか。「安さよりも味と安心を提供したいし、地元の人が買って帰ってくれるのは本当に嬉しい!」と門田さん。「ご近所さんには野菜もいただいたり、息子も自分の孫のように可愛がっていただいてありがたい!」とも。
更には「保育所も子どもが少ないので手厚く見てもらえてるから安心して働けるし、子育て支援も手厚いからゆとりを持って暮らせてます。」と子育てと仕事の両立ができているのも神石高原町の魅力のようだ。

町外から移住し、新規事業まで起こした門田さんに田舎への移住を考えている人へのアドバイスを求めると・・・
「先に移住した方から色々話を聞いて参考にしたほうがいいし、支援制度は活用したほうがいいと思います。」と。また、神石高原町で困ったことを聞くと、「冬寒いこと、虫が多いこと、あとは小児科が町内にないことですかね」と女性らしいコメント。

都会で子育てしながら働く難しさを神石高原町への移住によって解消し、支援制度をうまく使ってマイホームと事業の立ち上げを実現させた成功事例を知ることができた素晴らしいインタビューとなりました。

門田さんのその後の活躍動画紹介

こんにゃくを使った商品の販売店だけでなく、昭和23年創業の神石高原町唯一の木桶で造る天然醸造味噌蔵の後継者としても活躍中!