先輩移住者の声

モーガン・ダニエル・ジェームスさん(1979年生まれ)、彩さん(1976年生まれ)

モーガン・ダニエル・ジェームスさん (1979年生まれ)

移住時期:2014年

職業
移住前:大手英会話学校の講師等⇒移住後:日曜日に英会話教室を行い,平日は東城でリンゴ農園の手伝い
住まい
古民家を購入し、薪ストーブと住宅改修助成金を活用し改装。
家族構成
ご夫婦とお子さん三人の五人暮らし
モーガン・ダニエル・ジェームスさん(1979年生まれ)、彩さん(1976年生まれ)

イギリス出身のモーガンさんは、20代前半からタイ、オーストラリア、ニュージーランド、ベトナム、カンボジアと転々と働きながら旅を続け、その後日本にやってきました。日本では1年間神戸の大手英会話教室で資金を貯めて、それを元手に今度はインド・ネパール・中国へと旅立ちます。そして11年前インドで彩さんに出会うことになります。
彩さんもモーガンさんに負けず劣らずワールドワイドに活動する女性。オーストラリアで1年間ワーキングホリデーを利用しケアワーカーとして働いたのち、モーガンさんに出会うべく少し遅れてインドに旅立ちます。インドで意気投合した二人はのちに国際結婚しますが、エコでナチュラル志向なお二人らしく日本での田舎暮らしに憧れ、安住の地探しを始めます。

田舎暮らしを学びながら阿蘇をはじめ数カ所を巡った末にたどり着いたのが神石高原町。神石高原町を選ぶ決め手になったのは、子育て支援と移住者への支援が充実していることだとか。ただ、住み始めた当時はモーガンさんお一人だったそうで、賃金をもらわない代わりに食事と宿泊場所を無償で提供してもらう雇用形態からスタートして、神石高原町の特産品であるコンニャク製造やトマト団地での作業を手伝ったり、宿泊施設の皿洗いやNPOの中学生対象英語教室の講師など色々な仕事も経験。更に2年間神石高原町の農園で有機農法も学び、自給自足の田舎暮らしの基礎を着々と築かれます。

そして5年前に神石高原町に念願の古民家を購入。母屋に離れや倉庫までついていて五人家族には十分な広さ。そして隣接する畑だけでなく山が二つもある広大なスペースをなんと軽自動車の新車よりも安い価格で購入し、薪ストーブと住宅改修助成金を活用しリーズナブルに改装。街場では絶対に住めないような広いスペースだから、子ども達ものびのび遊べるまさに理想的な住まいです。子ども達のお気に入りの庭にある手作りハウスもモーガンさんの手作り。これはさすがに都会では実現できません。
畑も家に隣接していて子ども達にも身近なため「子どもが苗を見て、何の野菜の苗か分かるんですよ!」と都会では学べない学びもできている様子。

モーガンさんと妻の彩さんが、安さ以外にこの古民家を気に入った理由は「山があって井戸水が使えて、昔からある釜戸のキッチンで薪を使った生活ができること」、「納屋に古い農耕道具が残っていて使えたこと」。そこに住宅用ソーラーと薪ストーブを導入したことで月の光熱費はなんと電気代のみ。まさにエコでナチュラルな田舎暮らしを具現化されたのです。裏山の裾野に作った薪置き場もモーガンさんの自慢のスペース。今では薪割りもお手のものです。

現在のモーガンさんのお仕事は平日は東城でリンゴ農園の手伝いを行い、リンゴ農園で日々発生する間伐材も無駄にすることなく薪に利用する日々。だからこんなにも薪が充実している訳です。そして、日曜日にはこれまでの英語講師としてのスキルを活用し英会話教室を行っていて、最初の生徒はモーガンさんのイギリスの実家にホームステイすることになった近所のご夫婦だったそうです。ご縁が繋がっていて、国際的な広がりを感じました。
将来的には「自分の栽培した有機栽培の野菜をはじめとした自然食品屋さんをしたいなあ」と更に夢も広がります。

モーガンさんに神石高原町に来て困ったことを聞くと「冬の寒さは大丈夫だけど、夏の湿気とカビは困るね」と。「あとは、公共交通機関がないから車が必須なことかな」とも。
逆に行政と住民が近いことや、ご近所さんにも恵まれていて「子どもの誕生日には赤飯まで炊いてくれるんだ」とも言われていました。

これから田舎への移住を考えている人へのアドバイスを求めると・・・
「あまり心配しなくていいよ。地元の人を尊重して上手に付き合えば、情報も物も提供してもらえるような関係が築けます」と。

いろんな国の文化や生活に触れ日本にやってきた外国人のモーガンさんの目から見て神石高原町が選ばれ、移住先として理想的な暮らしができている事例を知ることになり、本当に素晴らしいインタビューとなりました。